営業・客数データからみる
遊技者の動向(9月)

7月、8月に続き、パチンコ店における新型コロナウイルスの影響や、それに伴う市場傾向を測る目的として実際の営業データや客数データを集計・分析した。昨年と比較して、パチンコ・パチスロの客数や男女の客数などが、4~9月までの各月でどれだけ回復しているかなどの状況を比較データからみる。

全国の平均稼動推移(パチンコ・パチスロ)

全国の平均稼動は、コロナ禍の影響を受け、パチンコ・パチスロともに前年比を下回る状況が続いている。8月は前年比70~80%程度で推移、9月も大きな変化は見られなかったが、9月末の週には85%程度まで回復している。

パチンコ・パチスロの客数比較(前年同月比)※総客数より算出

パチンコ客数

パチンコの前年同月比の客数は、「4円」「1円」ともに7月には8割を超えるまで回復したが、8月以降は8割弱での推移となっている。

パチスロ客数

パチスロの前年同月比の客数は、「20円」「5円」ともに7月から9割台を維持している。

遊技レート全体でみると、「4円」と「20円」は現状維持だが、「1円」と「5円」でやや減少している。

パチンコ・パチスロの客数男女比較(前年同月比)※会員データより算出

パチンコ客数(男女)

パチンコの前年同月比の客数を男女別でみると、女性層の方が減少割合は高い。
遊技レート別では、女性層は「1円」よりも「4円」で減少割合が高く、9月は75.3%まで落ち込んでいる。

パチスロ客数(男女)

パチスロの前年同月比の客数を男女別でみると、「20円」は男女ともに7月をピークに9月は85%程度まで落ち込んでいる。「5円」は男女ともに7月以降100%を超えている。

年代別の構成割合(前年比較)※会員データより算出

4円パチンコ

1円パチンコ

パチンコの年代別構成を前年同月比で比較すると、4円は「60代・70代以上」の構成割合が上昇傾向にあったものの、9月は低下した。1円は「60代・70代以上」の構成割合が9月も60%台を維持している。

20円パチスロ

5円パチスロ

パチスロの年代別構成を前年同月比で比較すると、20円は「20代以下・30代」の構成割合が6月から前年を下回っており、9月にかけてより低下している。5円も同様に「20代以下・30代」は9月にかけてより低下している。一方で、「60代・70代以上」は構成割合の上昇傾向が続いている。

前年比で稼動が落ち込むなかで店舗や地域で差はあるものの、全体として若年層は4円パチンコで上昇が見られる一方、パチスロでは低下傾向が続いている。

調査元:シーズリサーチ

使用データ:遊動

<データの算出について>
■営業データ
下記累計台数より算出した実数値
4円パチンコ :約800,000台
1円パチンコ :約600,000台
20円スロット:約800,000台
5円スロット :約130,000台
※2020年1月時点での月あたりの累計集計台数

■属性データ
・累計客数について
前年と比較するにあたって母数が大きく変動してしまうため、前年同月を100として客数補正した予測数値。
・累計(集計)台数について
前年との比較をするにあたり、前年同月を100として台数補正をした予測数値。
・稼動日数について
新型コロナの影響もあり休業が多いため、休業日を除いた数値。ただし、営業時間の考慮なし。
・属性データ(性年代)について
会員データのみの集計となるため、一般客数データと若干の不整合がある。