スマスロに関する遊技者調査

スマスロが導入され約2か月。現在4機種で約7万台がホールで稼働しているが、業界内ではスマスロへの期待が高まるなか、遊技者はスマスロにどのような印象を持ち、今後のスマスロへの遊技意向はどうなのか、パチスロ遊技者に年末年始でインターネットアンケートを実施した。

■パチスロ遊技者のスマスロ遊技経験

スマスロの「遊技経験」は約67%

■スマスロを遊技したきっかけ

スマスロを遊技したきっかけで最も多い回答は「興味と出玉への期待」

■スマスロ機の遊技経験

導入された4機種のなかで、最も多く打たれているのは「革命機ヴァルヴレイヴ」
設置台数が少ないリノヘブン以外は、遊技参加者の半数以上が遊技
「革命機ヴァルヴレイヴ」は遊技回数でも高頻度で遊技している人が多い

■遊技した感想

評価(良い+やや良い)する割合が最も高かったのは「HEY!エリートサラリーマン鏡」で、半数以上が良いと評価した。一方、悪いと評価したなかでも「HEY!エリートサラリーマン鏡」は、「とても悪い」と回答した割合が最も低く、遊技者に支持されている。

■スマスロ機4機種を良いと評価した理由

良いと評価した理由でそれぞれ最も高い項目
・「革命機ヴァルヴレイヴ」「バキ強くなりたくば喰らえ!!!」は出玉に期待が持てた(一撃性がある)
・「HEY!エリートサラリーマン鏡」は好きなゲーム性やコンテンツ
※リノヘブンはサンプル数が少ないので参考データ

「革命機ヴァルヴレイヴ」と「バキ強くなりたくば喰らえ!!!」は出玉面での評価が最も高く、「HEY!エリートサラリーマン鏡」はコンテンツでの評価が最も高かった。
スマスロ機は、メダルがないことが大きな特徴であるが、良いと回答した人のなかでは、メダルがない遊技性にいずれの機種も40%程度が良いと感じている。

■スマスロ機4機種を悪いと評価した理由

悪いと評価した理由でそれぞれ最も高い項目
・全ての機種で、出玉に期待が持てない(吸い込みが激しい)

機種によっては、一撃性に期待する一方、機種の荒さや連荘しないと獲得枚数が少ないなど厳しい展開も体感することとなるが、現状はAT機のみのリリースとなっているため、悪いと感じる人の多くは、「出玉に期待が持てない(吸い込みが激しい)」「負けた」といった部分でのマイナス評価が多くなっている。また、メダルがなくなったことで、出玉は出ているものの、遊技者側が店内でそれを確認しにくい環境となっており、そういった点も今後は周知する施策も必要となるだろう。

■今後のスマスロの遊技意向

今後のスマスロ機の遊技意向で最も多いのは、「好きな機種が出れば打ちたい」で約40%
「今後も打ちたい」と回答した人は約30%にとどまった。

■スマスロを遊技しない理由(スマスロ非遊技者)

スマスロを遊技しない理由は、「スマスロに興味がない」が最も多く約33%
「ホールに空台がない」や「行くホールにスマスロが導入されていない」など環境的要因で遊技していない人も、30%程度いるが、設置台数が多くなれば環境的要因の人も、スマスロを遊技出来ることから、スマスロ参加率は上がるだろう。

その他の回答では、
・設定6でも安定しない台に興味はない
・ハイリスクローリターンだから
・お金が掛かりそうだから。ゲームとして楽しんでいる身としては、合ってない
・メダルを入れる手間が無い分、投資スピードが凄い
・ハマりが怖い
・ギャンブル性が高過ぎる
・打ちたい機種がない
・吸込みの怖さ
・ドル箱に、コインを積めたい
など、「荒いゲーム性=投資のリスク」と考える意見が多い。


現状のスマスロ機は市場にまだ4機種しか出ておらず、その中でも「革命機ヴァルヴレイヴ」や「バキ強くなりたくば喰らえ!!!」は、大きな出玉が狙える一撃性能を兼ね備えた台として、導入時から話題となった。しかし、SNSなどではそういった情報が多く流れたことで「スマスロは怖い」「ついていけない」といった打つことを懸念するファンを生んでしまった側面もある。

そういったなかで、「HEY!エリートサラリーマン鏡」は出玉こそマイルドであるが、コンテンツ好きなファンが多く、遊べるスマスロ機として遊技バリエーションを開拓した機種のひとつだろう。遊技者の中で機種の評価が最も高い点からみても、一撃性だけでなく、遊べるスマスロ機としてファンから一定の支持を得ていると考える。

内規緩和ではAT機が最も性能面で向上することを考えると、むしろ恩恵のないノーマルタイプは、今のところスマスロ機で発売する意味がない現状もあり、今後発売される機種も、主にAT機がメインとなるだろう。
とはいえ今後発売される機種が、出玉に振りきったスペックばかりでは、一時的に粗利は取れても、いつまで稼動が維持できるかわからない綱渡り台になる可能性が高く、遊技者もその荒さについていけないことで、スマスロ自体が低迷することも予想される。

スマスロ機は「好きな機種が出れば打つ」と、業界にボールは投げられた。
ユニット不足は引き続き懸念されるが、今後のスマスロ機の未来を左右するのは、遊技機メーカーの「力量と情熱」にかかっており、生かすも殺すもこれからの新台が重責を担っている。スマスロの初動は好調であるが、引き続き、スマスロ機の今後の動向に注目したい。

調査実施期間:2022年12月29日~2023年1月4日

調査元:シーズリサーチ