【2023年】シーズリサーチが選ぶ優良機種ランキング

旧年中は格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございました。
本年も変わらぬお引き立ての程、宜しくお願い申し上げます。

本日は、昨年に発売されたパチンコ・パチスロ機を各種データからポイント化しシーズリサーチが選んだ2023年最優良機種ランキングを発表致します。

本データを参考に、昨年のトレンド把握や今後の機種選定のヒントになればと思います。

■2023年発売のパチンコタイプ別シェア

ハイタイプ:9.2%
ハイミドルタイプ:37.8%
ミドルタイプ:2.5%
ライトミドル:16.8%
甘デジタイプ:26.9%
その他:6.7%

※12月末発売までの機種が対象
2023年はスマートパチンコが発売され「ハイタイプ」も約9%となった。
昨年と比べ「ハイミドルタイプ」のシェアは10%以上上昇し、主に1/319以上の確率となる機種が年間で発売された機種の約半数近くとなった。

■パチンコ機種ランキング



パチンコ総括
2023年のパチンコは「e Re:ゼロから始める異世界生活 season2 M13」が635.9ポイントと2位以下を圧倒する高評価を獲得し、総合評価1位となった。2022年の前作「P Re:ゼロから始める異世界生活 鬼がかりver.」に続いて2年連続の総合首位獲得は快挙と言えるだろう。

続く2位には「eスマートぱちんこ ソードアート・オンライン K12」がランクイン。こちらも3位以下へ100ポイント以上もの大差をつけており、新コンテンツながら頭一つ抜けた高評価を見事に獲得する結果となった。

以降は「P真・一騎当千~桃園の誓い~ FM-JT」が3位へランクイン。
以下「P地獄少女覚醒 3000Ver.」「Pフィーバーかぐや様は告らせたい R」「Pゴジラ対エヴァンゲリオン ~G細胞覚醒~ L」とP機ハイミドルが続いた。
ライトミドルは7位の「P神・天才バカボン~甘神SPEC~ FD-RS」、甘デジは9位の「PAフィーバー 機動戦士ガンダムユニコーン LIGHT ver.」が最上位という結果に。2023年は過去に類を見ないほどハイミドル(+ハイ)へ人気が傾倒した1年だったと言える。

一方で、昨年2022年にワンツーフィニッシュを決めた「P Re:ゼロから始める異世界生活 鬼がかりver.」「P新世紀エヴァンゲリオン~未来への咆哮~」が年間を通じ人気を保ち続けた事実も見逃せない。2023年はこの2機種が高いハードルとなって新台の前に立ちはだかっていた。
改めて2023年の機種を見ると「リゼロ・エヴァをなぞった上位互換仕様」が多く見られ、スペックトレンドにまで影響を与えていたことがわかる。
しかしながら、3位の「一騎当千」や4位の「地獄少女」、6位の「ゴジラ対エヴァ」は独自のスペック設計・ゲーム性が評価されての上位ランクインとなっており「大ヒット機の仕様だけが正解ではない」ことも確認できる結果となった。

全体的な市場の流れを見ると、4月より「スマパチ」が本格始動。その多くは「ハイミドル」より荒い「ハイ」(大当り確率約1/349)で設計され、強力な出玉性能をアピールポイントとしていた。しかし新機能「Cタイム」で出玉性能を伸ばした初期のスマパチはいずれも苦戦しており「スペックを伸ばす新機能であってもゲーム性が受け入れられないことがある」と痛烈に示す結果となった。

2024年も新旧「リゼロ」「エヴァ」が市場を牽引する可能性は極めて高い。また従来より出玉性能を引き上げる新機能「ラッキートリガー」を搭載した機種が投入予定されている。これらは2023年と類似したシチュエーションであるため、過去事例を見直すことで効果的な対応を実施することも可能だと推測できる。昨年の失敗例・成功例を把握することで機種選択を有利に進め、パチンコファンの増加を狙うことも重要となるだろう。

■2023年発売のパチスロタイプ別シェア

ATタイプ:82.2%
A+ARTタイプ:1.4%
A+ARTタイプ:6.8%
RTタイプ:1.4%
ノーマルタイプ:8.2%
※12月末発売までの機種が対象
発売された機種の内、ATタイプが全体の約8割。昨年よりAT機は約10%程度上昇した。

■パチスロ機種ランキング



パチスロ総括
2023年のパチスロは総合評価において、トップ10機種全てが6.5号機のATタイプで埋め尽くされる結果となった。また半数となる5機種はスマスロが占めており、S機・L機(スマート機)ともに6号機初期と比べるとヒット機種に恵まれている状況と言える。

なかでも、総合評価1位となったのは同年初のスマスロである「Lスマスロ北斗の拳」となり、導入開始当初「打ちたいのに打てない」ファンが続出するほどの話題性だったのは記憶に新しいところ。全機種中、唯一200ポイントを超える高評価を獲得し総合力の強さを見せつけた。

2位にはこちらもスマスロの「L戦国乙女4 戦乱に閃く炯眼の軍師」がランクイン。同機はAT純増や出玉性能に特化した機種というよりは、純粋にゲーム性が支持されての結果と推測され、2024年を迎えた現在でも現役活躍中となっている。

以降は「パチスロ モンスターハンターワールド:アイスボーン」「パチスロ交響詩篇エウレカセブン HI-EVOLUTION ZERO TYPE-ART」「戦国コレクション5」「沖ドキ!GOLD-30」と続き、ランキング上位は名機の続編・リメイク機が埋め尽くす結果となった。6.5号機となったことにより往年の名作が魅力的なスペックで打てるようになったことはファンにとっても嬉しい結果となっている。

昨年2022年との大きな違いとしては、6.5号機・スマスロの初期より「ややマイルドな出玉性能」の機種が人気を博していることが挙げられる。一撃でコンプリートまで狙うような荒波の機種ではなく、数千枚単位の出玉を狙う機種が多くランキングに名を連ねていることが確認できる。

中でも象徴的なのは「パチスロ交響詩篇エウレカセブン HI-EVOLUTION ZERO TYPE-ART」「パチスロコードギアス 反逆のルルーシュ3 C.C.&Kallen ver.」といったボーナス付きのAT・ARTタイプで、これらの機種が現在のパチスロ市場における低射幸性ジャンルとして活躍していることもあげられる。

また、ATタイプが大活躍を見せた一方で「ノーマルタイプ」のリリース数が大きく減少したことに注目すると、2023年は11月までにリリースされたノーマルタイプがたった4機種しか存在せず、導入比率にすると一割にも満たない少なさとなった。ATタイプが内規緩和で息を吹き返したことも事実ながら、ノーマルタイプも底堅いファンが存在するジャンルであるため翌年以降のリリースにも期待したい。

2023年は出玉性能のみの競争に終始することなく、射幸性・ゲーム性ともに幅が広がったパチスロ市場。2024年もこの傾向は継続し「刺激的な機種」から「手軽に遊べる機種」まで様々な選択肢が増えるものと予測できる。それだけに、パチスロコーナーの更なる盛り上がりには自店ファン層の嗜好性に合った正しい機種選択が重要となるだろう。

調査元:シーズリサーチ

<本ランキングのポイント算出について>
対象:2022年12月18日~2023年11月30日までに導入された全機種
参照数値:稼動・売上・粗利
その他:初期・平均それぞれの実績値
〇稼動は初期稼動・稼動推移・稼動維持を総合しポイント化したもの
〇粗利は初期粗利・粗利推移を総合しポイント化したもの
〇パチンコ総合と機種タイプは稼動・売上・粗利実績を初期・推移でそれぞれを総合しポイント化したもの