パチスロ旧基準機の撤去と
遊技客の動向(第一回)

パチスロの旧基準機撤去に伴い、2020年8月「押忍!サラリーマン番長」が撤去期日を迎えた。年内には、現在でも高稼動を維持している
■パチスロ黄門ちゃま喝 約12,000台
■ミリオンゴッド-神々の凱旋- 約60,000台
■沖ドキ!+沖ドキ!-30 計_約47,000台
などが撤去期限を控えており、「撤去機を打っている遊技客層はどこか?」「該当機に代わる可能性のある相関性の高い機種はなにか?」など現在の遊技客動向から撤去後の遊技客動向を考察する。

今回は、すでに撤去を迎えた「押忍!サラリーマン番長」と10月に撤去期限となる「パチスロ黄門ちゃま喝」の遊技客データをピックアップした。

遊技客データ(男女客層)

遊技客層は、主に30代が最も多く、次いで40代となっている。

【集計期間】押忍!番長:7月1日~8月10日 黄門ちゃま喝:7月1~8月31日
【サンプル数】押忍!番長:6,003 黄門ちゃま喝:6,393

相関タイプ(相関性の高い機種タイプ)

最も相関性の高い遊技タイプは、パチスロのATタイプで、次いでARTタイプ、ノーマルタイプとなっている。この2機種の遊技客は遊技タイプの相関結果を見ても同じ属性の可能性が高い。

【集計期間】押忍!番長:7月1日~8月10日 黄門ちゃま喝:7月1~8月31日
【集計累計台数】押忍!番長:9,766台 黄門ちゃま喝:11,991台

相関機種(相関性の高い機種 ベスト30)

いずれの遊技者も「ミリオンゴッド-神々の凱旋-」と「押忍!番長3」との相関性が高い。ノーマルタイプでは総設置台数の多い「ジャグラーシリーズ」との相関性の高さもうかがえる。

【集計期間】押忍!番長:7月1日~8月10日 黄門ちゃま喝:7月1~8月31日
【集計累計台数】押忍!番長:9,766台 黄門ちゃま喝:11,991台

まとめ

「押忍!サラリーマン番長」「パチスロ黄門ちゃま喝」は、ともに30代男性がメインとなり、どちらかといえば高齢層より若年層が稼動を支えている。この2機種はいずれも市場の設置台数が約1万台程度であり、撤去されても直近ではさほど大きな影響を及ぼさない可能性が高い。なぜなら、設置台数が少ないことに加え「相関性の高い機種がまだ市場に残存している状況であること」が大きく、撤去後も遊技客の流動は少ないと予想される。
しかし、撤去機問題で大きな影響を与えそうなのが、11月の「ミリオンゴッド-神々の凱旋-」である。
「押忍!サラリーマン番長」や「パチスロ黄門ちゃま喝」の遊技者は客層や遊技タイプの相関を見てもわかるように同じ遊技属性を持っており、かつ「ミリオンゴッド-神々の凱旋-」との相関性も高い。
高射幸性機を遊技する層が撤去されていく旧基準機の受け皿として一時的に「ミリオンゴッド-神々の凱旋-」で稼動したとしても、対象機の削減や撤去にあたり、現状の台数を入れ替えることが急務となる。新台・中古・パチンコ機の活用など、コロナ禍もあり稼動が低下している今、特段大きな稼動ダメージを軽減するための機種選定は重要であり、機種選定の参考となりえるデータを活用していくことも戦略の一つとして有効だと考える。
第二回では「ミリオンゴッド-神々の凱旋-」をピックアップして速攻性の高いデータを公開予定。

調査元:シーズリサーチ
使用データ:遊動
※相関は、該当機を基軸に他機の
遊技移動経路を元に集計