全国パチンコ店アンケート調査
原則屋内禁煙の影響と遊技意向

全国47都道府県のパチンコ店役職者を対象に2020年8月28日~9月4日の期間で「全国パチンコ店調査」を実施。
原則屋内禁煙の影響と今注目される加熱式たばこエリアの設置について調査した。

パチンコ店

原則屋内禁煙 稼動への影響

稼動への影響は「やや影響があった」が5割以上で最も高く、「とても影響があった」まで含めると、7割近くに影響があったと回答している。
稼動低下の原因は、新型コロナだけではなく、禁煙も影響があったと考えていることがわかる。

禁煙エリア店と加熱式たばこエリア併設店の状況

現時点での、店舗における喫煙環境の営業形態について質問したところ、「禁煙エリア店」は9割以上で、「加熱式たばこエリア併設店」は1割未満となった。

禁煙エリア店の加熱式たばこエリアの設置予定

禁煙エリア店を対象に加熱式たばこエリアの設置予定について質問したところ、「ない」が最も高く6割弱となった。一方で「ある」は1割程度だが、「検討中」の3割を含めると約4割が加熱式たばこエリア併設への転換を考えている結果となった。

では、7月に喫煙に関する遊技者への調査で、「禁煙エリア」と「加熱式たばこエリア」の来店頻度や遊技時間について聞いたが、今回は喫煙環境と打ちたい機種どちらの優先順位が高いのか、過去1年以内の遊技者にその状況を調査した。(調査時期:9月9日~9月15日)

遊技者

喫煙(禁煙)環境と打ちたい機種の優先状況

喫煙遊技者は「打ちたい機種で遊ぶ」が約5割で最も高く、喫煙(禁煙)環境を優先する割合は2割以下となった。一方、非喫煙遊技者は「特に気にすることはない」が4割近くで最も高く、続いて「喫煙(禁煙)環境を優先する」が高い。

遊技の優先状況をパチンコ・パチスロ別でみたところ、喫煙者・非喫煙者ともに大きな差はなかった。
喫煙者はパチンコ・パチスロともに「打ちたい機種で遊ぶ」が最も高く、喫煙(禁煙)環境は最も低い。
非喫煙者はパチンコ・パチスロともに「特に気にすることはない」が約4割で最も高く、喫煙(禁煙)環境と打ちたい機種は3割前後で拮抗している。

遊技の優先状況をたばこの種類別でみると、「打ちたい機種で遊ぶ」は紙たばこのみと加熱式・電子たばこ(も吸う)で差があるものの、全体の優先順位に変わりはない。
一方、「喫煙(禁煙)環境を優先する」はどちらも2割以下で最も低く、あまり差がなかった。

 

パチンコ店の禁煙化は新型コロナ感染拡大が懸念される最中だったこともあり、その影響は測りにくいものの、影響を受けたと感じているパチンコ店運営者が多く見られた。
遊技者への調査では、喫煙遊技者は「好みの遊技台を優先」する傾向にあり、非喫煙遊技者は喫煙遊技者より「喫煙に関する環境を気にする」傾向にあった。
直近では喫煙遊技者の離反を防ぐことや他店との差別化等の集客の一環として加熱式たばこエリアを検討している店舗もあるが、自店の客層を把握した上で、設置効果が見込めるかなどを十分検討することが必要だろう。

調査元:シーズリサーチ